既存住宅のインスペクション対応業者の紹介を致します。
平成29年5月9日(火)に「既存住宅状況調査技術者講習会」が開催されました。
これまでは一般社団法人住宅瑕疵担保責任保険協会発行の「既存住宅現況検査技術者」が、インスペクションの担い手と言われていましたが、平成30年4月に施行される改正宅建業法における建物状況調査(インスペクション)では、建物状況調査(インスペクション)の担い手が「既存住宅状況調査技術者」であるとされ、新たに始まった「既存住宅状況調査技術者講習会」を受講し、講習後の考査に合格した建築士が建物状況調査(インスペクション)の担い手となります。
既存住宅の流通時に建物状況調査(インスペクション)が欠かせないプロセスです。
建物状況調査(インスペクション)は安心して中古住宅を購入するための制度です。
平成28年6月に宅地建物取引業法の一部を改正する法律(平成28年法律第56号)が、平成29年3月28日には宅地建物取引業法施行規則の一部を改正する省令(平成29年国土交通省令第13号)並びに平成29年国土交通省告示第244号及び平成29年国土交通省告示第245号がそれぞれ公布され、平成30年4月1日より、既存住宅状況調査技術者の行う既存住宅状況調査の結果が、既存住宅の取引における重要事項説明の対象となります。
「宅地建物取引業法の一部を改正する法律案(改正宅建業法)」には、「既存建物の取引における情報提供の充実」が掲げられ、既存住宅の売買にあたり、建物状況調査(インスペクション)の活用を促し、その結果を重要事項説明の対象に加えることで、消費者が安心して取引することができる市場環境を整備することが目的となります。
改正宅建業法における建物状況調査(インスペクション)は、「専門的な知見を有する者が、建物の基礎、外壁等に生じているひび割れや雨漏り等の劣化事象及び不具合事象の状況を目視、計測等により調査するもの」とされ、実務では専門の講習を受講した建築士(既存住宅状況調査技術者)が建物調査を実施します。調査対象部位は戸建住宅の場合であれば「構造耐力上主要な部分」および「雨水の浸入を防止する部分」です。調査内容が既存住宅売買瑕疵保険における検査内容とほぼ同等なので、単に調査を実施することを推進するのではなく、既存住宅売買瑕疵保険の利用も見据えた、検査と保証が一体となった運用が想定されています。